初めての方へ

HOME

釣り船予約

最新攻略コラム

2012年2月2日

黒鯛道4、落とし込み釣りの道具~和竿。

黒鯛道4、落とし込み釣りの道具~和竿。

竹を素材とする和竿は、楽しみのための落とし込み釣りの道具として、他の素材には無い良さを持っています。機能性だけではなく、芸術的な漆塗りも含めたその趣きや温かさは、釣り人の心をより豊かにしてくれるはずです。
 
ここでは、主にヘチ釣りで使用されることが多い、和竿についてお話しましょう。
 
元々、関東を発祥の地とするヘチ釣りの竿は、江戸時代から受け継がれてきた、竹竿の文化から生まれました。
 
主に、道糸の変化でアタリをとるヘチ釣りは、あらゆる釣りの中でも、最もシンプルな仕掛けを使う釣法です。その道具としての和竿は、関東のそれぞれの地域で、独自に発展していきました。特徴的なのは、地域によって、竿の調子が違うことです。1:9、2:8、3:7、4:6、5:5と、先調子から胴調子まで様々です。アタリのとり方、エサ、道糸によって、竿の選択が変わるのです。
 
私が使っている和竿・天明は、基本的にタナ釣り、主に道糸の変化でアタリをとる時に使用することが多いです。天明竿は、典型的な胴調子で、一旦、黒鯛が掛かると、その調子によって、素材である竹の良さを、最大限に発揮することができる竿です。自然に黒鯛が浮いてくる、といわれる気持ちの良い引き、取り込み、を楽しむことができます。

ヘチ釣りのアタリは、基本的に道糸の変化でとるのですが、それだけではありません。穂先の変化や、手元の音、手元の重みを感じてアワセをいれます。
 
それぞれ、釣り方や、個人の趣向で竿の調子を選べばいいと思います。冬場など黒鯛が底近くに居るときや、軽いエサを潮に乗せながら釣るときには、穂先の柔らかい先調子がいいかもしれません。道糸も、PEを使うか、ナイロン糸を使うかは、エサやハリスの太さによって、決めていきます。
 
胴調子の天明竿は、竿のパワーを胴に乗せることによってチヌ(黒鯛)を浮かしますので一般的には道糸にPEラインを使うことが多いです。
 
穂先の柔らかい先調子の和竿は、ナイロンの道糸との組み合わせにより1号前後の細ハリスを使って独特の喰いを可能にしますので、季節や場所、状況によって選択すると良いでしょう。
 
重要なのは個々の機能性ではなくタックル全体としてのハーモニーにあると思います。仕掛け、道糸、竿の調子など調和のとれたタックルはチヌを無駄に暴れさせず、気持ちの良い取り込みを可能にしてくれます。
 
次回は黒鯛道5 落とし込み釣りの道具~目印、前打ち竿。を予定しています。