三重県の堀口文敏です。
本格的な寒さとなってまいりました。
皆さん、如何お過ごしですか。
私の地元である志摩半島、紀東の磯でも、寒グレと言われる脂肪のりのりの大型グレ(メジナ)が顔を出し始めました。
寒グレと言えば、極寒の中、1日に1回有るか無いかのアタリを確実に捉え大型とのやり取りが魅力となります。
紀東では、ほとんどのグレが、口太グレで、大型と言っても45cm~50cm位の大きさです。
時には55cmを超えるモンスター級が釣れる事もありますが、極まれで平均サイズは、45cm前後が中心となります。
しかし、近年では、温暖化がどんどん進み、水温が下がる時期がずれてしまい、12月に入っても水温が20℃とぬるま湯を感じさせるような高水温です。
このことで、30cm~35cmの数釣りも楽しめる日が多くなり、少し、以前とは違った楽しみ方の出来るようになりました。
しかし、今後、気温が一桁台を維持するころには、水温も18℃だいとなり、脂肪がのり、甘さと厚みのある肉厚がたまらない寒グレが楽しめます。
では、今季の様に水温が安定しない場合の攻め方はどうすれば良いのでしょうか。
水温の低い時は、深場や海溝に身を潜め、コッパグレや他のエサ取りのおこぼれを食べている事が多く、非常に警戒心も強い俗に言われるスレッカラシのグレなのです。
しかし、寒の時季でも、水温が高い場合はサシエサやマキエサに対する反応が良く水温低下を過ごすための体力作りともいえるくらいに荒食いしてくれる状態となる日も珍しくありません。
しかし、大型共なると人間界と同じで、色々な経験や知識を持ったグレが多く、時にはハリに掛かり命欲しさに必死に抵抗し、ラインをブチ切って逃げた経験のあるグレもいます。
そんなグレは、非常に警戒心が強く敏感なグレが多いので、なかなかエサを食ってくれないのが事実です。
この様な警戒心の強い寒グレに注意すべき事は、まず、相手の警戒心を少しでも軽減させる事が大切と考えます。
昔から、良く言われているのが、「磯際に立たず、磯際から1m以上、後ろに下がった場所に釣り座を構え、水面に人影が写らない様にすると良い」とされています。これは、今でも大切なことであり、特に寒グレは、磯際を中心として狙う事が多いので、人の気配を感じるとマキエサを撒いても警戒心が強く、口を使ってマキエサやサシエサを食べてくれません。
寒の時季は、サラシ場より、磯際の潮のヨレや磯際から切り立ったドン深のポイントが有利となる(紀東の場合)ので、比較的人影が写り易くなるのも事実です。
そして、出来る限り釣友と静かに釣りをするのも釣果に左右する一つとなります。
よく、道具を取りに何度も磯の上を移動したり、時には食いの渋さに疲れ磯の周囲を探索し貝類をお土産にして暇つぶしをしている光景目にする事があり、気持ちは十分理解出来ますが、この動作で磯をひっかくスパイクの音が海底に共鳴し警戒心を更に増してしまう事があるので気を付けたいものです。
静かにマキエサを打ち、マキエサの匂いに誘われ直ぐそばまで大型グレが近付いてきて食べようとしていたかもしれない大型グレを驚かさず静かに釣ってみましょう。
今回は、寒グレの警戒心の強さに対する、誰もが気を付ければ出来る注意点を紹介しましたが、次回は、警戒心の強い大型グレに違和感無く食わせる仕掛け作りとマキエサを中心に攻略法をご紹介します。
是非、ご覧下さい。