三重県の堀口文敏です。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
紀州釣り(ダンゴ釣り)について、5週に渡ってご紹介してきましたが、今回が最終回のクロダイを掛けてからのやり取り、取り込みについてご紹介します。
アタリがあり、掛け合わす時は紀州釣りの場合、ライン吹けを多めにとっているので大きく竿を振る大アワセをします。
この時に、ラインが吹けているので、ガッチリとクロダイの口にハリが掛かっていない場合があります。
この様な状態で、やり取りを続けるとテンションが緩んだ時に、口からハリが外れやすくバラシの原因となってしまいます。
そこで、紀州釣りの場合は、掛け合わせてクロダイが竿にのったら、素早くリールを巻き糸吹けを取りながら竿を立てていきます。
そして、竿に完全にクロダイがのり竿が弧を描いたら、ここで、2,3回竿をしゃくりアワセを入れ直します。
このことで、クロダイの硬い歯にのっていただけのハリや太く厚い唇にハリ先が軽く掛かっている場合でも、しっかりと返しの部分まで刺し込むことが出来ます。
あとは、竿の角度を立てず倒さずテンションを掛けながらやり取りを繰り返します。
堤防やテトラ帯の場合は、足下で急に絞め込む場合があるので、出来る限り沖でクロダイを浮かせます。
クロダイは、一度海面に浮き空気を吸ってしまうと急激におとなしくなります。
こうなれば、あとはゆっくりとクロダイを驚かさない様に足下に引き寄せてくれば良いのです。
いよいよ最後のタモ入れです。
引き寄せてきたクロダイをタモ網ですくうのですが、この場合もクロダイを驚かさないように注意が必要です。
よく、泳いでいるクロダイをタモで追い回す方を見かけますが、このすくい方うをすると、観念したクロダイがタモに驚き最後の力を振り絞って一気に沖に向かって突っ走りバラシてしまったり、タモ枠がクロダイの口にあたりハリが外れたり、ラインが擦れて切れたりするリスクが高くなります。
必ずクロダイが海面で空気を吸い横になって浮いた状態を確認し、頭から静かにすくうようにします。
このことで、意外とスムーズにタモ入れが完了します。
この様に、取り込むことにより掛けたクロダイを確実にゲットできます。
紀州釣りの場合は、エサ取りとなるフグやカワハギ、ベラがダンゴをつつくと同時にハリスのチモトもつついていることが多く、クロダイの大小に関わらず、タモ入れをお勧めします。
取り込んだ後で、ハリスを確認すると、軽く引っ張っただけでラインが切れるときが多々あります。
折角、掛けたクロダイだから最後まで大切に取り込みましょう。