暦の上ではもう秋ですが、まだまだ体感気温は暑く感じます。
秋暑といって9月になって残る残暑のこと。
気温ですらまだまだ30度を超す日が多く、海の中は全く高水温を維持したままです。
海の中の水温は地上より1.5~2ヶ月遅れ。
・・・ということは今から2ヶ月前となるとやはり30度を超す日が多かったので、海の中もそのまま。
強烈な迷走台風ができるのもそのためで、高水温のエリアでとどまるため海の水が冷めません。
大量の雨をもたらす台風は、日本近海で発生したのが記憶に新しいですが、昨年も似たような台風がありました。
ラニーニャ現象なのからか、世界の温度が高くなりつつあるのか、水温の高さが海の中の生物にも変化が徐々に現れています。
珊瑚の生息域の北上やら、南洋系魚類が本州近海で確認されつつあります。
いずれにしてもこの時期の磯釣りは、あまりなじみのない魚が釣れたりすることもあります。
日中は気温の高い日がありますが、夕方はそれなりに気温も落ち灼熱の空気はなくなってきます。
比較的高水温を好む尾長グレは口太グレに比べると2度~5度ほど高い水温域で生活しています。
この尾長グレが高水温化のせいか、本州近海でも狙えるようになっています。
夕方のやや涼しい風を受けながらの尾長グレ釣りは最高に興奮します。
夕方のやや涼しい風を受けながらの尾長グレ釣りは最高に興奮します。
用意する撒き餌も夕方の時合いに照準を合わせるため、大量の撒き餌は要りません。
基本的には潮の通る、ほどよく水深のある場所。
尾長グレはまず実績のあるポイントでなければいけません。
湾の奥であったり、淀みのきつい場所出会ったり、潮の通らない場所、大きな河川から淡水が流れ込むような場所などは尾長グレ狙いには不向きです。
通常のふかせ釣りのスタイルには全く変わりませんが、タックルの強さを1ランクも2ランクも上げないと対応できないのが尾長グレ釣りの面白さです。
秋暑の夕暮れ、日没も早まり、夕方4時から6時までが半夜釣りの狙いどき。
グレ以外で連れてくる外道としては、同じく高水温に強い魚、サンノジ(ニザダイ)やシマアジです。
石鯛もくることがあります。
フカセ釣りでかかってくる石鯛はほとんどが磯際。
尾長グレ狙いは磯際と言うよりやや沖目にできる潮目、または離岸流。
尾長グレ狙いは磯際と言うよりやや沖目にできる潮目、または離岸流。
潮の流れが出そうなところを重点的に狙います。
タナを深くすればイサギやマダイの可能性もありますが、これらの魚の時合いはもう少し後、夜釣りの範疇です。
いずれにしても潮通しのよい夕暮れの釣り場で釣れてくる魚は大物ばかり。夏の磯釣りの醍醐味です。
気をつけることは、夜釣りの様にライトは必携です。釣りが終わる頃はすでに真っ暗。仕掛けの回収やら移動時の足下を照らしたり必要となります。
渡船店には帰りの船着き場、時間など確実にうち合わせておいてください。
携行品は少なく、用意する釣り具は最小限に。
今は携帯電話等の連絡手段がありますが、仮にあったとしても安全のために心がけをしっかりしておきましょう。