ハリスの選定で最も重要なのは、タックルバランスです。
竿の硬さ、調子、道糸の種別、目印を使うときはその使用糸などによって、ハリスの限界点は決まります。
季節によるチヌの活性度、狙う型、障害物があるか、によって0.8号から5号ハリスまでを使い分けることになります。
極端に言えば、冬場の年無しをスリットの柱の間でとるには、0.8号のハリスでも可能になります。
掛けたチヌが柱前に出れば、まず、とれます。
竿は胴調子で、柔かめ、道糸は細めのナイロン、フロロを使います。
難易度が高いのは、盛期に入った勢いのあるチヌを障害物周りで釣るときです。
具体的には、スリットの柱の奥、下のマスの穴や、テトラの前打ちで、深い穴で掛かった年無しクラスはナイロン道糸4~5号、ハリス3~4号は最低必要になることがあります。
南港の関電波止のように、底が磯のように荒れているところで、前の底近辺を探って行く場合は、2号ぐらいのハリスが必要になります。
特に関電の外向きは、夏の盛期になると夕方にチヌが沖から底を伝わって入ってくるので、底近くで一気に喰ってくることが多いです。
しかも大型が多く、時合いも短いので一発、ハリスを飛ばされると、その日の勝負はそれで終わることになります。
真鯛の大型を落し込みで狙うとき、橋脚やスリットケーソンの障害物の周りで掛かった大型(70~80cm)の真鯛は、潮の流れに乗って強烈な引き込みをすることが多いのですが、一旦、鉄の橋脚やスリットの中に入ればハリス8号ですら、一瞬で飛ばされることもよくあります。
50cm以上ある大型の石鯛を落とし込みで狙う時も、その止まることのないパワーは強烈です。
障害物がないところでも最低、5号~のハリスが必要です。
それでも一瞬にして、5号ハリスが飛ばされることもあります。
柔軟性のあるナイロンでカバーされたワイヤーを使って大型を釣り上げることも試してみたいと思っています。
次回は、黒鯛最新攻略 「落とし込み釣りの肝心、落とし込み釣りの針。」 21.を予定しています。