ひと昔前は、見えている魚は釣れないと言われていました。
これは魚が人の気配や姿を見て警戒するため、エサを見ても捕食しないことから言われてきたことです。
それでは、気配や姿を見せなければ、チヌは釣れるのでしょうか?
答えはイエスです。
釣り人がチヌの姿を見ることができるのは、一般的に秋から春にかけて潮が澄んでいる時期に多いのですが、地域によっては年中、海が澄んでいてチヌの姿を見ることができるところもあります。
もちろん、夏場でもチヌが上に浮いてくれば目視できます。
視力は年齢とともに衰えてきますが、チヌを見るということは、ある程度の訓練を積めば、認識しやすくなります。
ドルフィンやスリットケーソンなどでは、太陽に透けてチヌの姿を見つけることがたやすくできることもあります。
基本的に、潮が濁っていればチヌを見つけることが難しくなりますが、ひとの気配も悟られにくくなります。
見えチヌも、その状況で食い気があるかどうかが分かります。
堤防から離れたところで群れになって泳いでいるチヌは釣れることが少ないですが、釣り人がほとんど入っていないところでは、その限りではありません。
堤防に沿ってゆっくりと移動しているチヌもあまり口を使いません。
堤防のイガイの層でピタッと付いているチヌや、堤防に垂直にエサを物色しているチヌは釣れる確率が高いです。
潮の澄んでいる時期は、見えチヌを見つけたら不要にタモや竿、自分の姿を見られないようにします。
場合によっては、チヌがいるであろう場所に海面を見ずに落とし込む必要があります。
エサの落とし方は、エサをそのまま落としていくよりも、水面下20cmぐらいのところで何秒か一旦エサを止めて、チヌにエサの存在をアピールしてからゆっくり落としていくほうが良い結果になることが多いです。
いずれにしてもサイトフィッシングは1ヒロぐらいまでしか探らないので、エサの落とし方や、オモリ、ハリスなどをこまめに変えてベストな釣り方を探していくと良いでしょう。
次回はサラシの中のチヌや、エイに付いているチヌをどう釣るかを述べたいと思います。
黒鯛最新攻略 「落とし込み釣りの肝心」 8.を予定しています。