初めての方へ

HOME

釣り船予約

最新攻略コラム

2016年9月15日

釣具の補修2「リール」

釣具、釣り道具の補修、保守メンテナンスに関して書いています。
 
今回はリールです。
 
リールは精密機械であってなおかつ使われ方としてはかなり過酷な道具です。
 
本来の役目は糸を巻き取るという単純そうな内容ですが、強引にまかねばならないときもあります。
 
回転の軸になる部分の負荷は相当なものです。
 
メンテナンスや手入れが不十分な時はさらに何倍もの負荷が釣り人に強いられることになります。
 
 
そもそもリールにはいくつかの種類があって水に浸かってしまう可能性を考慮して作られたもの、中にはドライな状況下でしか使わないもの、濡れることもあるが乾くことも繰り返し行われることを考慮したものもあります。
 
 
スピニングリールはキャスティングに向いているリールです。
 
すなわち人の立ち位置が水面から遠いということが言えます。
 
竿で「寄せるだけ寄せてその後、巻き取る」の繰りかえしが多いリールです。
 
糸も水の吸収の少ないものが使用されるケースが多いのが特徴です。
 
これはリール本体が水にはそんなに濡れない可能性が高いということになります。
 
沖釣り用のリールは逆に水に濡れるのが前提で作られています。
 
ほかには筏のかかり釣り用のリールはギアなどの構成部品が必要なくまた濡れた手で触るのが前提なのでシンプルですぐに分解できるようにできています。
 
 
こういった夫々のリールの特徴をよく理解してメンテナンスすることが大事です。
 
 
使用後はどのリールも水、またはぬるま湯で塩分を除去してもらわないといけません。
 
使用した範囲の糸はある程度出して、流水の中に入れ潮を抜いてまた巻き込みます。
 
ここまではどのジャンルも一緒です。
 
リールはメカニカルなので摺動部分、回転部分、軸受けなどに専用のグリースが塗布されています。
 
そのグリースがあるうちは多少の水が入ってもはじいてくれるのですぐに悪くなったりしません。
 
 
スピニングリールの場合、乾いているのが前提ですので、水が入ると厄介です。
 
しかも一度入ってしまうと分解しないと抜けないことになります。
 
 
小さなねじを使って組み立てられていますので分解も容易ではありません。
 
 
すべてばらさずにメンテするには以下の要領で行います。
 
流水に掛ける際は必ずスプールが上にして勢いの激しくない水またはぬるま湯を掛けます。
 
 
次に全体をふき取ってスプールを外して、回転軸の芯棒にスプレーグリースを塗布します。
 
もしもすでにコンタミができているようであれば、リールメンテ(ボナンザ製http://fishing.bonanza-co.com/product/prod_list_mente.html)などを使ってコンタミを除去します。
 
 
次にハンドルを外してハンドルの回転軸の周りに同じようにグリース塗布します。
 
 
後、リール本体の水抜き穴がありますが、その穴からスプレーグリスをたくさん入れてさかさまにして油分が抜けるのを待ちます。
 
時間をおいて回転させてみてベアリングなどに入っていると思われる塩や水を抜きます。
最近はパソコンのほこり除去用のエアダスターなど便利なものがあるので、それを使って水分除去を行います。
 
これを何回か繰り返して回転軸などが塩分で固着しないようにしてください。
 
本体のカバーが外せられるものは外して行ってください。
 
 
リールの糸もできれば数回使用したら一度すべてほどいてしまって新しいものに交換してください。
 
糸の劣化もいい釣果に繋がりませんが、ナイロンは水分を吸収していますのでリールのメッキ等にとっては表面の美観が低下することがあります。
 
 
筏掛かり釣りのリール、落とし込みのリールはギア比が1:1のものが標準で、歯車も一つで構成されているものが多いのが特徴で、全バラシしても主だったパーツは2~3点で構成されています。
 
このことから回転部分のメンテナンスは分解して洗ってグリースアップで手軽に的確に行うことができます。
 
 
沖釣り用のリールは防水設計になっているので、使用後まんべんなく流水で洗ってください。
 
できれば糸は一度巻き取り機でほどいてしまった方がいいです。
 
 
中心スプールと本体の間に残った水滴はエアダスターで除去しますが、これをするだけで性能は維持できます。
 
 
電極部分も洗ってください。
 
また電源ケーブルも同様です。
 
洗っておいてください。
 
高価な道具なので大切にしましょう。