黒鯛人のクラブ員のなかの落とし込み釣りの実力者たちには、いくつかの共通点があります。
前述したように落とし込み釣りの実力者になるための肝心は、常に目標を持ち継続的な情熱を持ち続け、どんなときでも決して諦めないという心得。釣果がなかったときも、その原因を分析して次回の釣行時にその解決策を試してみるという姿勢。釣れなかった原因を決して他のせいにせず、自分が出来ることが、他になかったか反省する謙虚さ。日常生活においても釣りに役立つものや道具があると、すぐに取り入れるスピード感や柔軟性も大切です。こうしていくうちにいろいろな状況下での釣りの感、センスというべきものが身についていきます。
自然状況は一度として同じ状況はないのですが、過去の経験を積み重ねて想像力を発揮してその日の釣り方を判断します。黒鯛の立場になって、どうすれば違和感なくアタリを創っていくことができるかを考えることが重要です。
私が神戸・黒鯛人を創設したときの目標は、どんな時でもどんな場所でもそこにチヌがいる限り一枚釣り上げるということでした。黒鯛人には多彩な個性をもった釣人が多く在籍しています。あるクラブ員は、ホームの七防では多くの釣果を上げるのですが、場所が変わるとあまり釣れない。又、あるクラブ員はある時期には抜きん出た釣果を上げるが、他の季節ではいまひとつ。まぁこれが普通なのだと思いますが、何人かの精鋭たちは、どこへ行っても、どの時期でも確実に釣果を得ることができるのです。
これこそが、私が理想とした「黒鯛人」でした。
次回は黒鯛道 3、落とし込み釣りの道具について述べたいと思います。