楽しい釣りのコラムにこういうことを書いてしまうと、折角の楽しさが半減するかもしれませんが、釣り場からゴミ、汚れを無くしたいと、最近は声を大にしていうようになりました。
何とかしてゴミや汚れのない自然の美しさの中で釣りができないものかと、前にもまして思うようになりました。
人が行くところにはゴミが出るものというのは理解できます。
人が去るときにはゴミが残っているということが時々あるようです。
というのは、自分と一緒に行く人を見る限りゴミは完全に持ち帰るし、釣り場が汚れたら洗い流して清掃して帰ります。
しかし新たに磯に立ったり、波止に行ったりするとそこにはゴミがあるか汚れたままの状態であるとか、がっくりくることがあります。
ちょうどいま渓流の季節です。
山深い源流域に行ってもごみを見かけます。
多いのはエサが入っていた箱、たばこの吸い殻、もつれた仕掛け・・・。
小さい物ばかりです。
山里に近いと家電や自転車など投棄しているのを見ることもあります。
これは釣り人でないとしても、明らかに釣り人が捨てて行ったと思えるゴミには閉口してしまいます。
釣りに持ち帰るアマゴの数より拾ったゴミの方が多いときがあるくらいです。
ほかには本流場の河原でBBQをやった後、燃えカスにプラスチップやビニールを燃やした跡が、岩にへばりついてみるも無残な状態です。
これは釣り人ではないかもしれません。
そんなものが磯の上にもまれにあります。
お弁当を食べた後なのか、エサを包んでいたビニールなのか。
本当に悲しいものがあります。
ひどいのはハリスに針が付いたまま、ガン玉仁丹の錘も付いたまま磯に放置しているのをたまに見かけます。
亀の手やフジ壺に絡まってその釣り場の魅力が下がってモチベーションも下がる一方です。
ゴミ袋に小さくして入れるということの時間が惜しいのでしょう。
そういう人にはおそらく魚はつれないでしょうね。
周りの状況や海の状態を見ながら釣る釣りなだけに、自分勝手にやっていても状況を見ないのだから釣れるわけがありません。
釣れてもたまたま釣れたということになります。
汚染がひどいのは地続きの防波堤の釣り場です。
海や釣り場を汚すことでますます釣りを楽しめるところが少なくなっていきます。
海が汚れれば、魚もいなくなります。
きれいにしている方もたくさんおられるでしょう。
でも波止では誰かがゴミを置いて帰ったら次々に置いていく連鎖が始まってしまいます。
悪いと思いつつ捨てる人はいないでしょう。
「皆がやってるからいいんだろう」と勝手な解釈。
波止に多いのです。
釣りを愛する誰もがごみを持ち帰るという気持ちが運動に替わって文化に発展してほしいものです。