以前にもお話ししたように釣り場となる海の状況は、毎年、刻々と変化しています。
沖提の場合、埋め立てなどによる潮流の変化や、温暖化の影響など様々な要素によって、チヌのエサとなる堤防の着生物も毎年、変わっていきます。
何年か同じような状況が続くことも多いのですが、大きなサイクルで変化が続いているのです。
私のホームである神戸七防も、この30年近くのあいだに随分と変化しています。
堤防周りで釣れていた魚種や着生物も変わりました。
かつて、夏によく見かけていたシイラは、最近はまったく見かけることがなくなりました。
熱帯魚のような極彩色の魚も見かけません。
昔はいくらでも釣れたというスズキやアブラメのポンも少なくなりました。
メバルもほとんど釣れなくなりました。
防潮ガニ、タンクガニ、ヘラヘラなどの着生物も最近は少なくなっているようです。
そんな中、イガイ、フジツボは生命力が強いのか、ここ数年は年中、堤防に着生しています。
反対に10数年前、あれだけ勢力を誇ったパイプが、昨年あたりからほとんど見かけなくなりました。
チヌは、環境の変化に対応していろいろなエサを捕食して生きながらえているようです。
今年に入って釣れたチヌのエサは真冬にも関わらず、イガイでした。
水温が10度以下になるとアオコガネが良かったです。
虫エサの場合、どうしても外道が釣れることにもなります。
七防の場合は、カンダイ、ガシラ、アブラメ、タコ?などが釣れることもありますが、チヌの確率も悪くはありません。
2月中旬、水温が10度以下のときにクラブ員たちと七防に渡りました。
さすがにタナでのアタリはなく、底で小さく触ってくるアタリでなかなか針掛りしませんでした。
外道のアタリもほとんどありません。
当日は北東風がかなり強く吹き、内側はジャブジャブでしたがアタリはなく、風裏の外向きの底で気配があるだけでした。
穂先の柔らかいヘチ竿がこの時期は有利になります。
結局、釣れたチヌは午後5時をまわって、暗くなる少し前に釣れました。
この時期は日没前にしっかりとエサを食ってくるようです。
聞きあわせで重みを感じたら、アワセを入れるのです。
次回は、黒鯛道102 「茅渟の海、四方山話」その24、落とし込み釣行記 Ⅱ。を予定しています。