大グレを求めて磯に立つ。
時期的にはもう終盤戦と言っていいでしょう。
放卵を間近にしたグレは、乗っ込み接岸時の荒食いから、すこしずつ活性が落ちて動かなくなります。
中には年を越す若いグレもいますが、水温の低下とともに脂も付き、メタボなグレが釣れていることと思います。
水温の温かい時期では水深2ヒロであたりがあったフカセ釣りも、極端に水温が落ちれば徐々に狙うタナが深くなってきます。
だからと言ってどこまでも深くすればいいというものでもないようです。
もともと生息水深が深めの真鯛などは水深15mから始めるといったことは当たり前で、さもすると水深30mなどをフカセ釣りで狙うことだってあります。
しかしグレ釣りはアタリがないからと言ってやみくもにタナを下げて行ってもつれません。
釣り人の心理から、何のアタリもなくエサが残るばかりの釣りでは、「なんでもいいから何か釣れてほしい」という願望が出てきます。
捨て身の釣りとなっている証拠です。
別の考えをすれば「居る魚を釣る」という考えで、その場の近辺で釣れる可能性のある魚を狙うことがあります。
全くフカセ釣りとは関係がありませんが、この時期に鍋でおいしいカワハギなど、お土産であるという理由から前向きに狙って釣ってみるという方はいます。
しかしそれはやはりグレが釣れないからであって、グレのアタリがあれば一心にグレを狙っているはずです。
しかも、グレを釣りに来たわけで、エサも道具もグレに照準を合わせたわけですから、ここは粘ってグレを狙ってみようではありませんか。