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2015年12月3日

コウイカにスミをかけられない方法

木枯らしが吹く季節に入ると面白くなるのはコウイカ釣りですね。
 
コウイカは大量にスミを吐くので、関東ではスミイカと呼ばれていますが、甲の先端に針のような突起があるため、関西ではハリイカと呼ばれています。
 
コウイカの寿命はほぼ一年で、春から初夏に産卵期を迎え、産卵したイカは死んでしまいます。
 
ですからこのイカの旬は産卵を控えて成熟する冬から春先にかけてということになります。
 
東京湾はコウイカの好釣り場ですが、昔からずっとテンヤにシャコのエサを縛り、大きくシャクリながら釣る方法が今でも主流です。

ところが関西では、最近はアオリイカ用の餌木を使って釣るバーチカルエギングが主流になりつつあります。
 
この釣り方だとエサがいらないし、タックルはエギング用のものがそのまま流用できるので、便利なのです。
 
コウイカは食べても美味しいし、釣るのも面白いのですが、問題は釣り上げるときに大量に吐くスミです。
 
イカ墨の被害にあった方が大勢おられると思います。
 
そこで、コウイカにスミを吐かせない方法をいくつか紹介しておきましょう。
 
コウイカは、怒らせたり身の危険を感じるとスミを吐きます。
 
ですからイカを掛けて取り込むときに、強引なリーリングをするとスミを吐きつつぐるぐると回りながら上がってきます。
 
この状態のイカは取り込んだ後もスミを吐き続けるので、取り込みは失敗です。
 
イカを怒らせないようゆっくりリーリングして浮かせ、静かにタモの中に誘導して取り込んで下さい。
 
もしくはそのまま抜き上げてもいいのですが、決して船の甲板の上に落とさないで下さいね。
 
甲板の上にゴツンと置いただけで、途端にスミを吐き始めますよ。
 
上手な取り込み方は、そっと抜き上げたコウイカの甲の部分を片手でつかみ掛けバリを外したら、水管を海の方向に向けたままコウイカの体を舷側に押しつけてやります。
 
すると最初はスミではなく海水を吐き始めるので、何度も押さえて海水がほとんどなくなるまで吐き出せます。
 
海水が出なくなったイカは、不思議なことに怒らせてもスミを吐きません。
 
なぜでしょうか?
 
その答は、スミは海水といっしょでないと吐き出されないからです。
 
体内に海水がなくなったイカは、スミが吐けないのです。
 
ただ、ときどき例外のイカもいるので、必ず水管を海の方に向けて、この作業をして下さいね。
 
失敗すると海水だけでなくスミも顔射されることがありますよ。