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2012年5月17日

イサキはタナを釣れ

5月の終わりから6月初めにかけて、麦が黄色く色づいて収穫期を迎える時期を麦秋と呼びますね。そして、ちょうどこの時期に旬を迎えるイサキを麦わらイサキと呼びます。 産卵をひかえて食欲旺盛な麦わらイサキは身にたっぷり脂が乗って味がよく、薄茶色のきしむ肌をした大型が数釣れるシーズンでもあります。
 
昔から麦わらイサキはタナを釣れ、という格言があります。タナというのは、魚がいる場所、つまり泳層ですね。
 
イサギは底棲魚ではありません。根の上部に群れる魚ですね。ただ、群れるといってもいつも同じところにいるわけではありません。水温や潮の流れ方など海の条件によって泳層を変える魚なんです。ですからときには底近くに群れていたり、条件によっては水深の半分近くまで浮いてきたりと、なかなか泳層をつかむのが難しい魚なんです。
 
タナを釣れ、というのは、早く泳層を見つけ出して、そのタナを集中して攻めないと釣れない魚だということなんです。
 
イサギ釣りに出かける前に、まず点検しておいて欲しいのは、リールに巻いてある道糸です。
 
最近のリールは、たいていカウンターが付いているので、カウンターの数字でタナ合わせする人が多いと思います。ただ、道糸が高切れしたりしてカウンターの数字に誤差が出ている場合は、釣りに出かける前にきっちり誤差をなくしておいて下さい。
 
リールのカウンターよりも正確なのが、10m毎に色分けしたPEラインです。しかも1m毎にマーキングしたラインがほとんどなので、きっちり正確にタナ合わせしたいときはPEラインで割り出してください。
 
ただし、このときも高切れして色糸の途中からリールに巻き込んだりすると、正確なmが分からなくなるので、道糸の端は、色変わりする10mのところできっちり切って、使うようにして下さい。
 
イサギのタナを見つけるには、それぐらいの正確さが要求されるのです。
 
水温が安定し、潮の動きもいいときは、イサキは根のてっぺんに群れることが多いですね。こういうイサギを釣るときは、根のてっぺんから何㍍のところに群れているか正確に知る必要があります。
 
イサキのタナが分かったら、まず群れの下の方から探っていきます。釣れてくるイサキが小型ばかりなら、思い切ってタナを2mほど上げてみて下さい。それでも大きさがあまり変わらないようなら、さらに2mほどタナを上げて探って下さい。
 
イサキは、ピラミッドのような形で群れを作るといわれています。そして、常に群れのてっぺんに大型が君臨するのです。ですから自分の釣っているイサギが、ほかの人が釣っているイサキより小さいと思うときは、群れの下の方にいる小型を釣っているので、うんとタナを上げて下さい。
 
常に群れのてっぺんを釣るようにすれば、良型ばかりがそろうことになるのです。
 
船長の指示通りのタナを釣っているのに、一向にアタリがないときや小型ばかりのときは、ちょっと立ち止まって潮の速さを見てください。船長が指示してくれるタナは、魚探で見るため海面からほぼ真っ直ぐの深さですね。ところが海には潮の流れがあります。潮が速いほど道糸は斜めに流されますね。その流された分だけ余分に道糸を出さないと、魚探に表記される深さと合致しませんね。
 
これはひとつの目安ですが、潮が速く道糸が30度ぐらいの角度で流されるときは、指示されたタナの1割り増しぐらいで道糸を出しておくと、ちょうどタナに入ると思ってください。タナは20mと聞いたら、22m糸を出すということですね。
 
イサギ釣りは、それぐらいシビアにタナ取りをやっておかないと、必ず釣り負けしてしまいますよ。
 
次回は、クラゲにご用心