落とし込み釣りの基本は、上層、構築物周り、または水深がそんなに深くない釣り場にいる黒鯛を釣ることですが、水深が深くても流れに負けず、エサを落とし込むことができるところであれば、20m近くの深場のアタリをとることも可能です。
場所にもよりますが、黒鯛と同じように、活性が高くなり上層についているイガイなどのエサを捕食しに、堤防や構築物、橋脚などで見かけることがあるのが、真鯛や石鯛です。
夏場に上層で真鯛を見かけたときは、十分、落とし込み釣りのターゲットになる可能性が高まります。
以前、ある海釣公園で鋼管パイル周りを小型の真鯛がヒラを打っているのを見かけました。
水深は10数メートルですが潮流は激しく、5Bのガン玉を2個打っても、潮によっては流されていくようなところです。
真鯛はある程度、群れになって回遊することが多いので、上層で1匹の真鯛を見つけたときには、その付近で何匹もの真鯛がたむろしていることが多いのです。
7月の下旬、夏の暑い盛りでしたが、硬調のヘチ竿にPEライン、ハリス2.5号、エサは稚貝のダンゴを大きめにつけて真鯛を見かけたパイルの近辺を探っていきました。
潮はある程度ゆるくなっていて、アタリがとれるぐらいの角度でエサは沈んで行きます。
ちょうど底に着く1ヒロぐらい手前で止まりのアタリが出て、もぞもぞとした感触が伝わってきましたので、聞きあわせをすると重みを感じたので、アワセを入れて60cmぐらいの真鯛を釣り上げることができました。
クラブ員2名と一緒に釣行していたので、タナ、エサを教えて探っていくと、なんとその2名も見事に真鯛を釣ることができたのです。
このときに学習したのは、小型の真鯛の下には大型の真鯛の群れがいる可能性が高いということと、黒鯛と同じエサ、仕掛けでやや太仕掛けにして狙うと良い、ということでした。
このときは潮の流れが早い場所の底付近で真鯛を掛けたのですが、上層での真鯛も落とし込み釣りで仕留めることができる予感がしました。