エサの選択は、落とし込み釣りにとって肝心な要素になります。
大会などで下見釣行をするときには、その堤防で釣れる場所(ポイント)、タナと共に効果的なエサを確認することは重要になります。
チヌは当然、いろいろなエサを捕食するのですが、その時期、その場所で一番喰ってくる確率が高いエサをしっかりと認識しておくべきです。
6月以降の夏場、盛期になれば大阪湾のエサは、イガイ一本に絞られることも多いのですが、ある日突然イガイに反応しなくなったり、アタリがあっても触ってくるだけで、針掛りしないことはよくあることです。
堤防のイガイが口を開いて落ちていくと、自然にフジツボなどにエサ変わりすることはあるのですが、びっしりとイガイが堤防についているにも関わらず、なかなか口を使わないことがあります。
そんなときはタナを大きく変えてみたり、エサの大きさを極端にしたりして反応を見るのですが、ガラッとエサを変えると効果があるときがあります。
時期によってエサの種類も変わりますが、イガイの時期にパイプが効果的だったり、春先のパイプの時期にアオコガネでしか食わなかったり、6月の下旬、イガイのダンゴではなくヘラヘラがアタリエサになったりすることは結構あるものです。
エサの問題ではなく、チヌのアタリが、ある日突然なくなることもあります。
広大な一文字で落とし込み釣りをしていると、場所によって掛かり具合やアタリの出方に大きな差が出ます。
一般的には堤防の中央部ケーソンと赤灯や白灯のコバ周りで極端な差が出るのですが、大きな河口の沖にある堤防などでは雨の影響を受けて、前日まで釣れていたポイントで全くアタリがなくなることも多いのです。
状況が一変してアタリがなくなるときは、コバ周りを攻めるしか手がないときがあります。
8月、河口の沖にある一文字で、ある日突然チヌが移動をして、堤防の一部でしかアタリが出ないときもありますが、エサやタナを変えてもダメなときは、コバを攻めるようにしましょう。
次回は、黒鯛道88 「茅渟の海、四方山話」、その9、エサの考察、Ⅲ。を予定しています。