まず、朝一にはチヌが浮いていることが多く、スリットの柱周りなどを悠然と泳いでいるのを見かけることもできます。
テトラでも、少し先の沈みテトラなどの上を泳いでいることが多いので、軽いオモリでエサを落とし込んでやると、大きな引き込みアタリがでることがあります。
他にほとんど釣り人がいない時は、できるだけ気配を消しながら見えチヌを狙うと効果的です。
盛期のエサは、イガイ(カラス貝)がメインのエサになることが多いのですが、浮いている見えチヌには、岩ガニも効果があります。
テトラなどで釣り人が多く入ってチヌが離れているときには、ガンダマ②ぐらいの軽いオモリで超前を狙うと良いでしょう。
スリットでも潮の濁りがチヌの喰いの活性に大きな影響を与えます。
大阪北港や南港のスリットのマスで、朝一の食い気のあるチヌを探った後、よほど濁りでも入っていない限り、昼間はそんなにアタリはもらえませんが、風が当たって、潮の濁りが入り一気に食いだすことも多いのです。
そんなとき夏から秋にかけてのチヌはかなりパワフルな引きを見せてくれます。
特に一段目と2段目のケーソンのつなぎ目の穴に入ったところで出る、ガツンとした大きなアタリは、バランスをよく考えたタックルにしないと、ハリス切れや針はずれが連発することも多いので注意が必要です。
スリットでは、目印よりもヘチ釣りでチヌを狙う落とし込み師が多いと思います。
目印で攻めるときも、太めのナイロンやPEラインを使った目印を使用することが多いでしょう。
パワフルなチヌを硬調の竿、PEラインを道糸、で狙うときには、場合によっては合わせ切れで3号のハリスを飛ばされることもよくあるのです。
こんなときは、柔らかめの調子か、胴調子の竿を使うことをお勧めします。
状況によって目印にPEラインを使うときに、針はずれが多くなることもありますので、そんなときは、目印をナイロンに変更するなどの対策をとるほうが賢明でしょう。
次回は、黒鯛道86 「茅渟の海、四方山話」、その8、エサの考察、Ⅰ。
を予定しています。