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2015年6月11日

黒鯛道84 「茅渟の海、四方山話」、その6、スリットケーソンⅠ

全国各地で見られるスリットケーソンは、その種類も様々で形状も異なります。
 
スリットには、テトラと同じくチヌが居着いていて、落とし込み釣り場としては一級ポイントになっていることが多いです。
 
スリットは2段形状に積み重ねられているところがよくありますが、上下を魚が行き来できる構造も多く、活性が高くなると上のスリットに上がってきて、柱や壁周りのエサを捕食します。
 
スリットやテトラの釣り場を攻略することの一番肝心なことは、深く経験を積むことです。
 
平場のケーソンでも、もちろん経験は大切な要件ですが、それでもなんとかエサを落とし込んでいくことができます。
 
が、スリットやテトラはその構造、潮の流れを深く理解しないと、エサがチヌに届かないこともよくあります。
 
スリットの柱周りの潮の動き方を理解しないと、エサがどんどん離れていってしまい、アタリもでないことになります。
 
スリットの構造をきっちりと覚えこみ、潮や波の複雑な動きも理解して、チヌの動きに対応して攻めるポイントを的確に判断していくことが、スリットの名手になるには不可欠となります。
 
スリットにいるチヌの動きを観察すると、いろいろなことが分かってきます。
 
朝一、釣り人の気配が少ない時は、チヌがスリットのマスの中を泳ぐ姿を見かけることが多いので、どこにチヌがついているかを、その時々で認識して落とす場所を決めていきます。
 
もちろん、見えチヌをそのまま狙うのは、かなり高確率でチヌを釣り上げる方法になります。
 
釣り人が多く入りベタ凪で潮も動かないときは、スリットもアタリがなくなります。
 
時間が経過して波気や濁りが入ると一気に喰いはじめることも多いので、広大なスリットでは、それを頭の中にいれて釣るようにしましょう。
 
スリットはマスごとにチヌの濃さが異なりますので、チヌが多く見えているところを基本に狙っていきましょう。
 
状況が変わればチャンスが訪れます。
 
次回は、黒鯛道85 「茅渟の海、四方山話」、その7、スリットケーソンⅡ。を予定しています。