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2015年4月16日

乗っ込みのマダイを攻略する

関西では毎年、ゴールデンウイークのころにマダイの乗っ込みが始まります。
 
乗っ込みとは、産卵のために群れになって浅場へと乗り込んでくる魚の行動を表わした言葉です。
 
ただ、ある一定期間に集団で産卵をする魚は分かりやすいのですが、長い期間をかけだらだらと産卵する魚は、乗っ込みが分かりにくいものです。
 
さて、マダイの乗っ込みが始まったかどうかは、どうして判断すればいいのでしょうか。
マダイもほかの魚と同様、産卵が近付くと婚姻色が出ます。
 
これはメスよりもオスの方に顕著に出るようですね。
 
この時期、釣り上げたオスの顔をよく見て下さい。

顔の周りがいつもの時期より黒ずんでいませんか。
 
これは大型ほどはっきり出るようですね。
 
写真のマダイは、70cmぐらいありますが、顔だけでなく体全体は黒ずんでいますよね。
これがマダイの婚姻色なのです。
 
そして、こんなマダイが釣れだしたら、乗っ込みが始まったと見て間違いないでしょう。
 
では、乗っ込みのマダイを狙うときに気をつけたい事をいくつか挙げておきましょう。 
乗っ込みの時期は、思わぬ大型が釣れる時期でもあります。
 
だから、ハリスは最低5号以上を使うようにします。
 
ハリスが太いから食わないというのは、極端に太くした場合だけです。
 
1、2号の太さの差は、マダイが警戒して食わないのではなく、ほかの要因が関係してくるからです。
 
ただ、太いハリスを使っているからと強引な取り込みをすると、失敗することがあるので御注意を。
 
マダイが食い渋ったときは、ハリが皮一枚に掛かっていることもあるので、ハリスを手繰るときは、手に巻き付けたりせず慎重にやり取りがベストですね。
 
こうして貴重な一枚を取り込んだら、それが大型のときほどハリを交換した方がいいでしょう。
 
魚と引き合いしてハリのチモトが締まり強度が落ちていることがあるからです。
 
乗っ込み期に限らず、マダイは不自然な物体には警戒心を抱き、その物体とは一定の距離を置きます。
 
そして、その不自然な物体の動きが大きいと離れる距離も大きくなり、反対にその物体がじっとしていると、距離は近くなります。
 
これをテンビンに付けているビシと考えれば、納得して頂けるでしょう。
 
マダイの不可侵領域は、大型ほど広くなるといわれています。
 
ですから乗っ込み期の大型のマダイを狙うときほどロングハリスが有効になるのです。
 
こうして大型を掛けたときの取り込みは、慌てず騒がず慎重に。
 
マダイは瞬発力はありますが持久力は弱い方です。
 
ですから最初はドラグを緩めにしてやり取りし、相手を走らせるのです。
 
強い突っ込みを3回ぐらいしのいだら相手も疲れてくるのか、それ以後は余り強い引きをみせなくなります。
 
こういう状態にして取り込めば、まず失敗はありません。