ウミヘビは別にしてアナゴもウナギもタチウオも立派な釣りの対象魚、しかも食べてもおいしい魚たちだ。
そんな魚がなぜ釣り大会では対象魚にならず、冷や飯を食わされているのか?。
これは魚の記録の残し方が大きな影響を及ぼしている。
昔から関東地方や九州では魚の大きさを表すとき、1kgのグレが釣れたよ、とか2kgのマダイが食ったというように重さで魚の大きさを表現するのが普通だったが関西では昔から重さではなく魚の長さで表現した。
関西発行の釣り雑誌だけでなく釣り新聞やスポーツ紙の釣り情報欄すべてが釣れた魚の長さを基準にして情報を発信していたのだ。
50㌢のチヌが釣れたとか60㌢オーバーのマダイが釣れた、が中心で飛び抜けて大物がでたときには長さ1m、重さ30kgの大物という風に長さと重さを併記することもときどきはある。
そして、関西では魚の大きさを表す基準があくまで長さなので、釣り大会の審査方法もこの方式が当たり前になってしまったのだ。
たとえばこの方式で釣り大会を開いたとしよう。
審査方法は釣った魚の1匹長寸。
つまり最も寸法の長い魚を釣った人が優勝ということになるのだ。
この大会で仮に80㌢もあるスズキを釣った人がいて、早くも優勝候補と目されていた。
ところがそのあとに審査場に1m近いタチウオが持ち込まれ、優勝をさらわれてしまった。