釣りというのはいろんな所にいろんな人と出向くことが多いですね。
むしろ同じシチュエーションはなく、まさに一期一会と言えますね。
ですから、釣りの数だけ話題があるわけですが、中では思いもよらないこと、あるいは面白かったこと、危なかったことなど意外と自分の中にしまっておいた話題がどなたにもあるものです。
私の場合もそんな話は結構あって、時に盛り上がったり、時にはずっと隠しておきたい内容のこともあります。
でも時間がたつにつれてどれもこれも楽しい思い出ばかりです。
たとえば怖かったこと(幽霊話、初めての地磯、台風の余波、道中の獣、家に帰れない、雪で埋もれる、あわや谷底に、金銭使い過ぎ)から、笑いが止まらなかったこと(名人に緊張、仕掛けのない釣り、離島での迂回路、竹やぶに注意)、武勇伝(大型尾長グレ連発、ヒラマサとの格闘、15時間の連続釣り)、変わった釣りもの(ウミガメ、エイ、ウミヘビ、3センチのイワシ)、開いた口が塞がらない話(仕掛け道具が飛んでいく、鴎のフン害、ボラに囲まれる、カミさんがいなくなる)などなど。
あげればきりがないですが、では幽霊話をいくつか。
最高の釣りポイントを備えている釣り場には必ずついて回るお話です。
ですからたくさんあるのですが、だれもが知っているお話から。
男女群島、上の赤瀬は渡船が最初に磯付けをする場所で聞かれたことはあるかと思います。
夜2時ころ渡船が釣り人を下ろします。
最初の渡礁なので誰がいるわけでもありませんが、船から降り立ち荷物をまとめると、ついつい磯の状態を見たくなるものです。
天気も悪くなく月明かりが弱弱しく磯にあったっている程度です。
そのため真っ暗ではなく凪いでいるからふらふら見回りをしたくなります。
釣りクラブのN会長が見回りに行って戻ってきました。
友人に「どうだった?」と聞かれ、「さすが男女や、先に一人で先端でやってたわ」・・・「早いな、どんな人や?」「麦わら帽子をかぶってランニングシャツやった・・・。」・・・。
これは夜中動くと危ないからすぐに引き返すように促すためなのか最高のポイントに誰にも入ってほしくないためなのか。
ただN会長には何の効き目もなかったようです。
紀伊半島のあるトンネル(今もあります)をくぐるとき見えるものの話です。
それは釣り場につくまでいくつものトンネルを越えなければなりません。
釣りなので深夜走行しますから、眠くなるのも当然ですが、3人で乗る車の時に運転手が一人起きて運転しているときに起きる現象です。
年中しっとりと濡れているトンネルでやや左にカーブするあたりのトンネルの壁面が水のせいで光って見えるところがあります、ちょうど鏡のような感じになるのです。
自車のヘッドライトを上向きで走ってきてトンネルに入ると乱反射するため、ライトを下向きにします。
ちょうどそのときトンネルの壁面に後ろに乗っていた人が同じ服装で壁に映り込んでしまうのです。・・・・。
いろんな話がありますね。
これは眠たさで事故を起こさないようにするためなのでしょうね。
もう一つこれも道中で峠を越えるルート(国道1■8号線)があって、大きなブラックバスの釣れる湖の近くを走ります。
今は見なくなった公衆電話が左カーブの中ほどにあります。
こんな山の中に公衆電話なんて今では必要のないものですが、昔は電話もライフラインの一つ、事故などあった場合に必要とされていたのでしょう。
一晩中電気がついています。
周りが暗いので際立ってよく見えます。
カーブは多いものの釣りに向かう車しか走らないのでかなりとばしていくのです。
事故の多い道で、この日もガードレールにあたってしまう事故があり、明け方やっと通報があったようです。
私もこんな事故は見たことがあります。
通報は女性の声で名前を名乗らないそうです。
人の話によると急カーブの公衆電話で髪の長い白の薄着の女性と思われる人が後ろ向きに電話をしているところを不思議に思って見た人が何人もいるそうです。
これは安全運転を促すためのでしょう。
皆さんも釣りの道中はお気を付けになってください。
家を出てから帰るまでが釣りです。