しかし活性の低い時は、マキエサと同調し海面から徐々に落ちてくるサシエサを、自分の隠れ家や磯の海溝から、飛び出してエサを吸い込み捕食した後に、住処に戻っていくと言う行動を取らなくなってしまいます。
しかし、そんな食いの渋い活性の低いグレでも、マキエサで食い気が高かまると、何とか口を使ってくれます。
そこで、もう少し掘り下げて考えてみると、食いの渋い活性の低いグレは、言わば元気がないと考えて良いでしょう。
これを人間に例えて考えると、やはり食い気がなく元気がなく動きが鈍いと言った元気の無い時や、体調不良の時は、どうしても食べやすく柔らかく飲み込みやすい食事を好むものではないでしょうか。
それと同様、活性と水温が低く、食いが渋い状態になっているグレに違和感なくサシエサを食わす方法として、やはり柔らかく食べやすく吸い込みやすいサシエサが一番だと考えられます。
そこで、この様に、食いの渋い活性の低いグレにサシエサを食わす方策は、まず通常使うオキアミをムキミにして柔らかく吸い込みやすい状態に工夫する必要があると考えます。
また、吸い込みやすく食べやすくするには、お年寄りでも子供でも、また体調不良の成人でも食べやすく細くしてやることで、スムーズに食べることができますよネ。
その考え方と同様、サシエサもサシエサの中から、出来る限り小さい粒のオキアミを選び一口で、吸い込める様に工夫をします。
そして、サシエサだけでなく、サシエサのサイズに合ったハリを選ぶのも重要なポイントとなります。
いくらサシエサを小さくしても、ハリが活性の高い状態の時に使用する7号、8号といった大きなハリを使えば何の効果もありません。
私がこの時期、食いが渋く活性の低いグレを食わすには、通常Lサイズのオキアミを使っているのであれば、この時季のサシエサのサイズは、Sサイズに一気にサイズダウンさせます。
また、時には、サシアミエビを使うといった工夫もしています。
そして、サシエサのサイズに合ったハリを選択して使用するようにしています。
これこそが活性の低い食いの渋いグレをスムーズに食わせる大切な工夫だと私は考えています。