シモリ仕掛けとは、小さな玉ウキを3、4個つけた軽い仕掛で、振り出し竿を使って狙う釣りです。
護岸や波止が特別高くて振り出し竿では釣りにくいときだけ、磯竿に小型のスピニングリールをつけてやることもありますが、基本は5.3mぐらいの振り出し竿で釣れるような場所を選んでください。
竿は、メバル用のものか渓流竿がピッタリでしょう。
初冬から早春にかけて波止周りに寄ってくるサヨリは、型のいいものが多いので、ヘラ竿やハエ竿だと魚に引き回されて抜きにくいことがあります。
道糸は0.8~1号ですが、30cm級が多い場所では、大事をとって1号にしておくことです。
あらかじめ道糸に大きさの違うシモリウキを通しておく必要があります。
シモリウキは上(竿先側)ほど大きく、ハリス側にいくほど小さいものを選びます。
色はできるだけ見やすいものを選びましょう。
全部が同じ色だとアタリが出たとき分かりにくいので、赤、黄色、オレンジあたりを組み合わせてください。
ウキとウキの間を3、4cmほど空け、シモリウキの穴に道糸を2回通して固定します。
シモリウキが固定できたら、その先端に極小のサルカンつきの自動ハリス止めを結びます。
こうしておくとハリスの交換が楽なのです。
ハリスはめったに切られることはありませんが、ハリ先が鈍るとバラシが多くなるので、ハリを交換することが多いからです。
サルカンの上にウキの浮力にあわせて小さなオモリを打ちます。
ガン玉だとBぐらい、割りシズは中か大ぐらいが適当です。
このようなオモリをつけて、シモリウキが3個の場合は先端の1個(ハリ側にあるウキ)が沈み、4個つけるときは、先端の1個が完全に沈み、2個目が水面スレスレにあるような状態が理想的です。
全部のウキが水面上にある場合、風などに振られて仕掛が安定しないからです。
ハリスは0.8号で十分です。
長さを40~50cmにして袖バリかサヨリ専用バリの4、5号を結びます。
これで仕掛は完成しました。
あと必要な道具は、マキエのアミエビを入れておく容器、小型のマキエシャク、手洗いバケツなどがあれば重宝します。
ほかに腰掛けがわりになる小型のクーラーか、折り畳み式の腰掛けを用意します。
また、サシエをつけたり掛けた魚を外したりするときに、竿受けがあると便利なので、クーラーなどに取り付けられるものをセットしておくと便利ですね。
さて、風波が立ってウキに出るアタリが見にくいときはどうしますか?
こういう状態だとサヨリも少し深めのタナを泳いでいるので、ハリに掛かった瞬間にジャンプして食ったことを知らせてくれません。
そこで、アタリを見やすくするための工夫が必要です。
たとえばサヨリがエサを食ったときウキが反転して知らせてくれる仕掛けがあります。
これをアタリウキに使いましょう。
普通に波間に漂っているときは、ウキのヘッドは赤ですが、アタリが出てウキが反転したときに黒に変わるので、非常に分かりやすいのです。
もうひとつは、自分でも工夫できる方法です。
シモリ仕掛けのウキを3個に減らし、一番先端にあるウキを見やすくするために大きめのものに換えて水面にしっかり浮くようにしておきます。
そして、このウキだけ固定ではなく遊動式にしておきます。
すると、アタリが出た瞬間、仕掛けが引っ張られて先端のウキが2個目のウキにくっついてしまうのです。
これがアタリだと分かったら、非常に釣りやすくなります。