磯釣りや防波堤からの釣りで、釣り人が外道だ、雑魚だといってポイポイ捨てている魚の中にも、実は本命の魚よりおいしいものがいるのだが、意外に知らない人が多い。
たとえば磯のグレ釣りだとエサ取りで嫌われるスズメダイが好例だ。
大群で押し寄せしつこくエサを取るので、この魚が好きだという磯釣り師は皆無だが食ってみると実にうまい。
大群で押し寄せしつこくエサを取るので、この魚が好きだという磯釣り師は皆無だが食ってみると実にうまい。
旬は春、それも抱卵したものが最高で、この時期には漁師でさえ取り合いするほど人気がある。
煮つけるのが一般的だが、新鮮なものの背越しにすると、歯ごたえといい身の甘さといい一級品だ。
ただ、この魚は九州では人気があって干物にされたものが「アブッテカモ」という呼び名で売られている。
干物なので、炙って食べると美味しいよ、というところから、こんな呼び名が生まれたのかも知れない。