焼き霜造りは、魚の見かけとは裏腹にその身に上品な甘さを秘めており、特に皮身には旨みが凝縮されていました。
よく冷えた吟醸酒を頂きながら、家内と二人でぺろりと平らげてしまったのはいいのですが、翌日の早朝、二人とも猛烈な下痢(汚い話でスイマセン)が始まったのです。
朝の一時は二人で交互にトイレに駆け込む始末でした。
そして、僕は熱まで出してしまったのです。
これは、腸炎ビブリオ菌の仕業でした。
ウィキぺディアによると
「腸炎ビブリオとは、ビブリオ属に属する好塩性のグラム陰性桿菌の一種。学名はビブリオ パラヘモリティカス。主に海水中に生息する細菌であり、本菌で汚染された魚介類を生食することで、人に感染して腸炎ビブリオ食中毒を発症させる」
とあります。
釣り仲間から頂いたコメントでも、オキナヒメジやシイラなどは、皮膚に腸炎ビブリオ菌を持っている個体がいるそうです。
だからオキナヒメジも全部の個体ではないので、たまたま僕が食べた奴が持っていた、ということになりそうですね。
腸炎ビブリオ食中毒は、サルモネラと並んで発生件数の最も多い食中毒だそうです。
魚を生食する日本では特に多く、ヨーロッパやアメリカでは余り見られなかったそうですが、最近は和食ブームもあって外国でも寿司や刺身が食べられるようになり、発生件数が増えているそうです。
海水中では、水温が20度を超えると活発に増殖する菌なので、夏場に多く感染するそうです。
これからの季節ですから、気をつけていただきたいですね。
症状は、ひどい下痢や嘔吐、発熱などですが、特に体が弱った人でもない限り、死に至ることはなく、2、3日で症状が治まるそうです。