もともと名前の由来は化学物質の製造メーカーでは最も有名なデュポン社の商標から来ています。
ナイロンは様々なものに変化しますが、衝撃吸収性、また摩擦に強い等メリットが多いです。
温度に関しては60度位で軟化始めますが、我々の釣りの世界で60度を超すということはないので温度に関しての心配はないでしょう。
ナイロンは吸湿性があります。
水分を通すという意味です。
水分を通すということは本来の組成に水分が徐々に入っていくわけですから強度も落ちしなやかさもなくなってきます。
何回も釣りに行ってリールに巻きっぱなしにしておくと癖がついてしまいます。
又曇ったようにも見えます。
こういうのを劣化と言います。
劣化することによって性能が衰えているのでとれる魚も取れなくなると言ったことにもなります。
それ以前に道糸のなじみも悪くなり、操作性が非常に悪くなります。
らせん状になったまま仕掛けを投入しても上手く飛びませんし、着低後も道糸の張りを作ることができません。
コイル状なので反発して操作ができません。
長い時間水面に浮いた形になるので風の影響も受けます。
潜り潮では絡まり易くなります。
リールの開発も進み寄れにくいリールがありましたが、それでも道糸の手入れが悪いと釣りになりません。
道糸が吸水をしなくなればかなり長持ちします。
フッ素コーティングなどのメンテナンス剤を利用する人も多いです。
日中太陽の紫外線をまともに受けていることと海水なので大量の塩分があります。
塩分ですぐに解けるということはありませんが、徐々に強度を失って伸びがなくなってきます。
釣りから帰ってもし手入れをする時間があれば、リールから大きいボビンに糸を巻きかえ、ま水でさーっと洗って家の中に干します。
そこでコーティング剤を軽くかけておけば糸が新品のような状態で維持できます。
ただ釣り糸も大変お求めやすい価格になっているので今時はそこまで手入れされている方は少ないと思います。
ナイロン糸の号数は基準があります。
ただメーカーによって若干異なります。
しかしほとんど変わりません。
糸の号数と選ぶ竿の使用範囲をよく理解しておいてください。
竿を購入した時に適用ハリス等の表示があります。
基本的にハリスと道糸の号数が同じ方が多いかと思いますが大抵はハリスの方がやや細めでしょう。
道糸そのままでハリスだけを変えると言うことがあるかと思います。
瞬間的な力で切れやすいのはハリスの方です。
さきに述べましたようにショック吸収に優れているのです。
その分裏を返せば伸びると言うことにもなります。
伸びた分だけ糸は細くなります。
強度を維持できている状態の伸びは3M二ヒロで10㌢ほどあります。
まだ細くはなっていません。
細くなるほど引っ張ると強度が落ちます。
そうならないように竿の強度とのバランスを的確に把握しておいてください。
道糸は伸びたら強度が半減します。
限界点が近くなることと、目には見えませんが糸自身が太いところと細いところができてショックの時にそこに力が集中します。
特に大きな魚をかけた後は、使用した範囲をすべてカットして新しい面を使ってほしいですね。
それが楽しい釣りにもつながります。