今回はある疑問に応えるべく食性に着目して書いてみます。
磯釣りでも果たしてあり得るのかどうか・・・私自身疑問です。
現実を見ながら考えてみましょう。
渓流釣りが面白い時期なので、それを題材に合わせてみたいと思います。
渓流釣りでは、水温の低い3月の始めが解禁のところが多いです。
3月初めの渓流は身も凍る水の冷たさです。
そんな中アマゴや岩名は、産卵を終えて又新しい生命が大きくなり始めのころです。
アマゴ(ヤマメ)釣りで解禁当初に使う餌はイクラです。
五月の初端は陽炎の幼虫が羽化してダンゴで飛んでいるのを見かけます。
飛び立つやいきなり子孫繁栄活動を行っているのです。
アマゴにしてみればそれらが餌なのです。
では四月後半は羽化を始める直前の幼虫が石や枝に上がるころが餌となります。
雨が降ると水かさが増しそのような餌が流れてくるのでアマゴの警戒がかなり薄れる状態になります。
6月を回ると成虫になったカゲロウやトンボ等が水面に卵を生み附けに寄ってきます。
流媒体で流れに子孫を託すわけです。
それを狙って小型の蛇や蛙が寄ってきます。
魚にとっては蛇や蛙も格好の餌食なのです。
そして大きくなり婚姻して産卵するとその卵は虫や小動物の格好の餌食です。
海の中はどうでしょう。
もともと魚は魚を食べます。
稚魚はより大きめの魚の餌食です。
フィッシュイーターはよくわかります。
雑食性の魚はどうでしょうか。
その時にある餌を食するということになっているようで、春先オキアミで釣れていたクロダイが5月には小粒のイガイ。
7月にはやや大きめのイガイ、秋には大粒のイガイで釣れます。
落とし込みをやっている方は更に時期によってタナの違いもあると言います。
大粒のイガイとなると大人の親指サイズになりますが、そんなサイズでも一発で噛み砕いて行きます。
そんな時はオキアミなど見向きもしないときがあります。
魚は自然に沿って生きていますので食性は変わっていくようです。
釣りをする方は年がら年中おんなじ釣り方をしていることもあるかもしれません。
同じ釣りでもかまいませんが食性を意識して釣りをすると又ちがった結果が出るかもしれません。
ならば考えられる餌をすべて用意するかというとそうでもありません。
メジナ釣りはほとんどオキアミのみです。
メジナの場合、食性は変わらないのでしょうか。
おそらく、食べるものがないとその時あるものを食べると言うことでしょう。
メジナは冬場プランクトンが少ない時は海苔を食べます。
新芽の海苔が好物です。
でもいまや年中オキアミがあるのでオキアミで釣れるということになります。
食性を考えた釣りが吉と出るのか、今釣りで使っている餌が万能なのかまだまだ確認をしていかなくてはいけません。