ほとんどの魚やイカなどは、色盲だといわれていますね。
特に魚は、人間ほど敏感な色覚を持っていないといわれています。
そのわけは、網膜の黄斑にある錐体細胞という色を識別する細胞の種類が人間の場合は、大まかに分けると3種類あるのですが、魚の場合は、赤と緑だけとか青だけとか、全くないという種類もあるそうです。
これは、水中でそれほどはっきりと色を識別する必要が生じなかったために、退化したのだろうといわれています。
ところがこういう背景があるにもかかわらず、ある特定の魚には好きな色があるようですね。
様々な色がある中で、海の中で一番早く吸収される色が赤だといわれています。
ところが赤を好むといわれる魚や軟体動物が意外に多いのですね。
たとえばケンサキイカやスルメイカ釣りに使われるスッテは、白に赤帽や緑に赤帽、白に赤はちまき、あるいは全身が真っ赤なスッテに実績があるのですね。
不思議なことにこれらのスッテは、どこへ持っていってもイカがよく乗るのです。
また、魚の場合だと昔から紀州の漁師は、イサギは黄色、サバは赤が好きだとよくいいます。
その言葉を実証するようにイサギ用の擬餌針には、金バリがよく使われるし、擬餌針用の皮を止めるためにチモトで結ぶ糸には今でも黄色がよく使われています。
先日も和歌山の湯浅湾へタチウオの半夜釣りに出かけたとき、サバが多いときは赤色のケミカルライトは使わないでといわれました。
そのわけは、赤色に反応してサバが寄ってくるからです。