このような和竿の長さを表すとき12尺とか15尺というような呼び方もしますが、何尺というよりは1間半(1間は6尺)とか2間、2間半という呼び名が普通に使われていたのです。
しかし、戦後に尺貫法が廃止され、このような呼び方が出来なくなったために数字だけが残ったのですね。
ただ、2間とか2間半を数字で表すと、単純に2とか2・5になり細かい単位が表しにくいので尺に換算して数字で表すようになったのです。
昔の磯竿や投げ竿などは、竿の名前の前後に10や12、15とか18の数字の表記が必ずありました。
これが竿の長さを表す数字で単位が尺ですから、10とあれば10尺で1尺が約30cmだから300cm=3mになるわけです。
昔の竿は、このように尺を単位に竿が作られていたため、3m、3・3m、3・6mというように単純に30cm(1尺)で割り切れる長さのものが普通だったのです。
このような30cm刻みの方程式がくずれはじめたのは、30年ほど前からですね。
いまのグレ竿は5・3mが主流で、その昔、54と呼ばれた5・4mの竿より10cm短いですね。
なぜ10cm短くなったのか、そのわけは竿の継ぎ数と仕舞い寸法に関係があるようです。