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2014年2月13日

黒鯛道52 「落とし込み釣りのタックル考」 その4、和竿。

黒鯛道52 「落とし込み釣りのタックル考」 その4、和竿。

落とし込み釣りでチヌを狙う場合、季節や場所、中心となるタナなどによって、どんなタックルで攻めるかが決まります。
 
沖提の場合、それが一文字ケーソンなのか障害物が多いスリットケーソンなのかによって、竿の素材や強さ、目印の有る無しなどを決めていきます。
 
選択するタックルは、基本的には目的を達成するための機能面を第一に考えるのが普通ですが、私の場合は釣趣を考慮して、時々和竿を使うことがあります。
 
手に持った時の感覚や、胴調子の竹竿にチヌを掛けて浮かしていくときの独特の粘りのある釣り味は、カーボン主流の落とし込み竿にはないものがあるのです。

私が使っている和竿・天明竿は、元竿の部分が11mmを中心とした胴調子が基本となります。
 
一番気に入っているものは284cm、全竹、外ガイドの竿ですが、全竹・中通しや、ソリッド・中通し、元竿が細い外ガイドなど機能と釣り味の違う何本かの和竿を、その時の気分や目的によって使い分けています。
 
先進的なハイテクカーボンの落とし込み竿と比べて持ち重り感、穂先の感度等は劣ることがあるかも知れませんが、魚を暴れさせない釣り味や手に持ったときの温もり、芸術品とも思われるその材質感やデザイン性には捨てがたいものがあるのです。

和竿はその材質の特性から、手入れや雨天時での使用などいくつかの使用上の留意点はありますが、思っているほど神経質にならなくても大丈夫だと思っています。
 
カーボン竿との違いは主に以下の点にあります。

まず竿の持ち方ですが、決して竿の花道を上に向けて使わないことです。
 
花道とは竹の節目の凹んでいる部分のことをいいます。
 
花道に負荷をかけないようにしましょう。
 
次に、使用するときは晴れの日でも竿の継ぎ目をビニールテープで巻いて、万一海水に浸かっても竹の中に水が入らないようにします。
 
小雨ぐらいの天候なら使用しても大丈夫ですが、一日中降るようなときは控えたほうが無難です。
 
和竿を使ったあとは温水(水でも可)で表面を拭き取り、乾拭きをして椿オイル等を軽く塗って保管します。

次回は、黒鯛道53 「落とし込み釣りのタックル考」 その5、ハイテク竿 を予定しています。