カサゴは日本各地の浅い海に多い魚で、釣りやすくて親しみやすいせいでしょうか、ユニークな呼び名が50種以上もあります。
九州ではアラカブ、山陰ではボコとかボッカ、瀬戸内ではホゴとかアカメバル、関西ではガシラという呼び名でおなじみです。
沖釣りでは、釣り物が少なくなる冬場に標的にされる魚ですが、防波堤からの探り釣りや穴釣りで一年中釣れる魚ですよね。
頭でっかちで大口、引きもさほど強くなくて、いれば食うといった性質も災いしているのでしょうか、釣りの対象としては二流ですが、煮付けにして食べると、身には上品な甘さがあり身離れもよくて、大変おいしい魚のひとつです。
アラカブと呼ぶ九州では、これの味噌汁が郷土料理になっていますが、瀬戸内の沖釣りでも昔は釣ったカサゴを船上で味噌汁にして食べさせてくれる習慣があったのです。
このカサゴの味噌汁を一度でも食べると、間違いなく病みつきになること請け合いです。
高級料亭で食べるどんな豪華料理にも負けないほど美味しいものなんです。