リールには、商品名の後ろにかならず番手と呼ばれる数字がついています。
この数字には、いったいどういうメーッセージがこめられているのでしょうか、意外にご存じない方が多いようです。
リールの番手は、糸の標準直径のように全メーカーに共通する明確な基準というものがありません。
それぞれのメーカーが独自で、そのリールのスプールに何号の糸がどれだけ巻けるかでひとつの基準を作り、その基準に基づいて大小のリールを作りだしているのです。
このような方法でリールの種類を増やしていくと、商品を管理する上で品番が必要になってきます。
端的な言い方をすれば、商品管理番号のようなものです。これが発展してリールの番手が誕生したといわれています。
そして、品番、すなわちリールの番手にわかりやすい規則性があれば、さらに管理しやすくなるだけでなく、釣り人にとっても番手を聞いただけで、大体どれぐらいの大きさでどれぐらいの糸巻き量があるリールなのか想像できるようになるわけです。
ただ、ややこしいのは、リールの番手にはメーカー間に統一基準がないため、同じ番手のリールでもメーカーが変わると大きさや重さ、あるいは糸巻き量などが変わるのです。
たとえばあるメーカーの1000番のスピニングリールと別のメーカーの1500番のスピニングリールの糸巻き量がまったく同じだったり、船用の両軸リールなどは、あるメーカーの300番のリールより別のメーカーの800番のリールの方が小型で糸巻き量が少ないという混乱が生まれています。
このような混乱は、メーカー同士で統一基準がないために起きるのですが、最近は、このようなメーカー間の格差が少しずつですが縮まってきたように思います。