そして、イカ釣りでこんなシーンを目撃したのでお話ししておきましょう。
その日は、漁火が点灯してからイカがぽつぽつ乗り始めました。そして、潮の加減かそれとも光りの加減か夜光タイプ(蓄光材を使ったもの)のスッテによく乗るのです。
でも1人だけ他の人よりも断然よく釣る人がいました。そして、イカの乗りが悪くなると、夜光タイプのスッテを光りにかざしてから仕掛けを入れていたのです。
イカがよく乗るのは、どうやらそのことに原因があるのでは、と聞いてみたら、やはり正解でした。
夜光タイプのスッテを長く水中に入れておくと、吸収した光りエネルギーが徐々に失われ、余り光らなくなります。これを補うために仕掛けを上げたときに漁火にかざしてエネルギーを補給し、よく光る状態にして海に入れるからイカがよく乗るというわけです。
ですから、この人のようにイカをよく釣ると仕掛けがしょっちゅう上がり、そのときに夜光タイプのスッテにエネルギーが補給されるから、それを入れるとまたイカが乗るという好循環が繰り返されるために、釣果が伸びるのです。
これとは反対にあまり釣れない人は、仕掛けを上げる回数が少ないから、その分だけ夜光スッテにエネルギーが補給されず、釣れにくくなっているのではと考えられるのです。
ただ、夜光タイプのスッテが万能ではないので、これはあくまで一例と考えて下さい。他のスッテの方が乗りがいいことも多々あるのですからお間違いなきよう。