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2012年3月8日

魚の視力は人並み?

水中をふわふわと漂うエサがあります。それを魚たちは、どのように認識して食べるのでしょうか。
 
一般に僕たちが空中で見ている映像と、水中で見える映像とは違って見えると思うのですが、どうなんでしょう。
 
それは、魚の視力にも関係してきますね。人間の視力は1~1.5ぐらいが標準だといわれていますが、一般的に魚の視力は人間ほどよくなくて、0.1~0.2程度、特によいとされる回遊魚の中でもカツオやマグロの仲間でさえ0.4程度だといわれていますね。
 
回遊魚は、外海を常に泳ぎながらエサを探すため、ほかの魚より視力がよくなったのでしょうね。
 
ちなみにおなじみの魚たちの視力を調べてみると、アジは0.12、メジナは0.13、マダイは0.16、スズキは0.12、カサゴは0.15と、どの魚も大差はありません。
 
ですから水中にあるものをはっきり識別出来る距離は2mぐらいまで、それ以上離れるとぼやけてよく分からないそうです。

春はメバルのシーズンです。メバルは眼張と書かれるように、大きな目が特長で視力もよいとされています。
 
ところが仲間であるカサゴの視力は、0.15程度ですからメバルも大差ないと考えてまず間違いありません。
 
でも、メバルは目がいい魚だから太いハリスでは食いが悪いと、どんどん細くなっていきましたね。
 
つい5、6年前まで船のメバル釣りで使われるハリス(エダス)は1号が常識でした。
 
ところがいつの間にか0.8号になり、いまや0.6号が常識になりつつあります。
 
ただ、これはサビキ仕掛けよりハリスが長いエサ釣り用の胴突き仕掛けの話だったのですが、最近ではハリスが20cm前後と短いサビキ仕掛けにも0.6号のハリスが使われるようになりました。
 
しかも実際に0.8号のサビキ仕掛けと0.6号のサビキ仕掛けを使い分けてみると、確かに細い方がよく釣れるのです。
 
これは、メバルにハリスが見えているからでしょうか。本当にメバルにはハリスが見えていて、ハリスが太い仕掛けには食いつかないのだとしたら、仕掛けを細くする意味はあるのですが、本当にそうでしょうか。
 
胴突き仕掛けでは、長いハリスは潮に乗ってふわふわと漂っているはずです。
 
それが0.6号でもメバルに見えるのだとしたら、ハリスの元にある幹糸はどうなんでしょうか。
 
現状では、幹糸の太さは1.5号が主流です。
 
0.6号でもメバルに見えるのだとしたらそれよりも数倍も太い幹糸がメバルに見えないわけはありません。ハリスよりもっと目立って当然です。
 
メバルには、太い幹糸は見えていてもエサは食う、ここにキーワードがあるような気がします。
 
それは、細いハリスを使うことによって生まれる、より自然なエサの動きにあるのではないでしょうか。
 
水中のメバルは、太い幹糸は視認しつつも、より細いハリスを使うことによって生まれる自然なエサの動きに惑わされ、ついエサを口にしてしまうのでは…と思うのです。
 
最後にメバル釣りといえば、追い食いさせて2点掛け、3点掛けさせるのが醍醐味ですよね。
 
この追い食いは、まっ先にハリに掛かったメバルが暴れるため、水中にある残りのエサが動いてほかのメバルも飛び付いてくるといわれていますが、追い食いする理由はこれだけではないようですね。
 
これは、メバル釣りを得意とする船長から聞いた話です。
 
まっ先にハリに掛かったメバルが暴れるのは確かですが、そのとき食べていたエサを水中で吐き出すそうです。
 
その吐きだしたエサがコマセになって、ほかのメバルが食うと…。
 
だから、同船者全員が当たってもすぐに仕掛けを上げず、待って、待って追い食いさせるようにすると、メバルが吐きだしたコマセが効いて、どんどんメバルの活性が上がり、さらに追い食いしてくるそうですよ。
 
これはぜひ、仲間と一緒に仕立船で釣りに出たときにでもお試し下さい。間違いなく効果があるやり方です。
 
次回は、タナ返しとは?を解説することにしましょう。