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2013年5月2日

磯チヌ攻略・・・貝を使う。

皆さんこんにちは。陽が高くなって来ましたね。
 
朝は五時から釣り人の時間になりつつあります。夜明け前から渡船乗り場は、磯チヌ釣り師でにぎわう時期です。
 
関東ではクロダイ。九州ではチンと言いますが、13種ある鯛と言われる仲間の中でも最も釣りの人気の高い魚がクロダイです。
 
なぜ人気があるかというと、顔は精悍だし、何とも魚らしいところがいいのです。そして釣り人の身近にいてて雑食性で何でも食べる。季節ごとに食性も変わる。ゲーム性に富んでいて重量感のあるやり取りが楽しめる・・・そんな人気のクロダイ釣りの一部を想像していただくことにしましょう。
 
クロダイは年中釣れる釣りものですが、冬は流石に動きが鈍くなって口を使うことも少なくなります。体力の温存か、はたまた求愛行動か、3月が一番厳しい時でなかなか釣れてくれません。それ以外の季節はほとんど狙って釣れると言えます。
 
そして丁度この時期。のっ込みという産卵作業で沿岸に最も近づきます。浅場で産卵します。産卵後も生き延びるクロダイは産卵前と変わらないほど拾餌活動が盛んです。これも拾活というのでしょうか。五月の水温17度近辺を境に突然食性が変わるのです。
 
この時が最も激しく食う時で魚体も大きく記録を狙うなら年間を通していつ釣るの??今でしょ…と言わんばかりの釣れっぷりに出会うことになります。何でもガツガツ食って来る時ですので面白いようにウキが入って行きます。
 
4月上旬はオキアミを主体の餌で十分楽しめます。それは他の餌取りがいないので簡単な柔らかいオキアミで十分対応できるからです。
 
しかし5月になると水温が上昇していろんな稚魚が餌取りとなって集まってきます。クロダイと同じような生息域を持つメバルやベラの稚魚たちは、小さいながらも肉食です。
 
ですから釣り人がクロダイを狙っても大抵がちいさな魚たちに餌を取られてしまって、クロダイはたくさんいるけど掛かりません。しかもおチョボ口なのでウキに反応があっても餌だけ取られるということがしきりにあると思います。
 
そんな時欠かせないのがイガイです。芽吹きの時期が近いイガイを使うといいのです。
 
イガイは今やほとんど防波堤か筏の下か、酸素がたっぷりある水面近くで群生します。きっちり毎年芽吹いて新しいイガイの赤ん坊が塊となって生えていきます。中には子育ての役目を終えたイガイの父親が岩から落ちて行ったり外れたりします。それを楽な食生活を好むクロダイは目ざとく戴きに来ます。
 
つまり、磯や波止、筏の上流側からイガイを潮に乗せて自然に落とせばクロダイは食ってくると言う訳です。
 
ではイガイの餌にどのようなタックルで挑むのか・・・。
 
イガイも殻がある以上比重が1より大きく浮力のあるウキに3ヒロくらいのハリスを取ってイガイを付けゆっくり沈むような仕掛け作りが重要です。親指くらいのイガイならばG2のウキを使って、後はジンタンで調整します。潮筋に入ると一気に沈んでいきますがあわせないでください。
 
クロダイはそんな流れの中で食ってきた時はかなり俊敏に動きます。警戒心は持っているものの、餌には興味ある行動をしているのでしょう。ウキが入って行ったら竿にまでガツンとくるまで待ちましょう。
 
最初の人かじりであの堅いイガイの貝殻は粉々になっていると思われます。遅合わせで結構です。
 
防波堤の落とし込みとは少し異なりますが、磯の周囲でもウキ下1.5ヒロまでで仕掛けを上下していると、喰ってくることもあります。
 
しかしここは磯場です。潮の流れを見てガツンとひったくる面白いクロダイ釣りを体験してみてください。
 
できるだけ柔らかい1号以下の竿と糸は1号か1.2号でやってみましょう。溜めが効くことより違和感のない食い込みが重要なのです。その理由は仕掛けの付いた餌は自然とは異なるからです。できる限り自然を演出してクロダイ釣りを楽しみましょう。