みなさま、こんにちは。今井浩次でございます。おいしい魚が食べたいと、四季に釣れる魚を追いかけて40年が過ぎました。
60歳を過ぎた今も年間100日近くは海へ出ていますが、一日たりとも同じ釣りをしたことがありません。
いま、大阪湾で釣れ盛っているタチウオを例にとると、ある日、ある時、アワセのタイミングをつかんでその日の竿頭になったとしましょう。もう、これで恐いものなし、タチウオ釣りのコツはつかんだと思いこんで、次ぎに出かけてみると、リズムが乱れてしどろもどろ、やることなすことすべて裏目に出て丸ボーズ、なんてことも珍しくないのが釣りの怖さなんです。
毎日、沖へ出ていても、一日たりとも同じ条件で釣れる日はありません。でも、経験を積んでいけば、似たような条件の日があったな、あのときはこうしたら釣れたな、という蓄積ができます。
これがいうならば、一人一人の釣り人が持っている引き出しの数なんですね。この引き出しは、数が多いほど役立つことはいうまでもありません。
このコラムを始めるに当たって、40数年の沖釣り経験で蓄えた、引き出しをひとつひとつを公開していこうと思っています。
この引き出しは、もちろん自分自身の経験から生まれたものもありますが、毎日、海へ出ている漁師から教わったものも数多くあります。そんな魚釣りのプロから教わった秘伝、秘技をひとつずつ公開していきながら、皆さんといっしょに沖釣りが楽しめたら最高です。これからもよろしくお願いします。