さて、サビキマダイの釣りでキモになるのが、サビキ仕掛けの選び方だ。これを間違うと周りではどんどん釣れているのに、自分一人がカヤの外という事態になりかねない。
まず、最も基本的なことから考えてみよう。条件的には潮のよく動く釣り場がいいのはもちろんだが、そんな場所でも潮止まりはあるし、潮の小さな日は潮の動きも鈍い。
また、潮のよく動く海峡筋を外れると、終日、潮が余り動かないポイントもあるのだ。
そんなポイントに入ったときの対策としては、ハリスを一回り細いものに換える、さらに擬餌針も可能な限り小さなものに換える。こうして潮が余り動かないポイントでも、仕掛けを軽くすることによって擬餌針の動きをよくしてやることなのだ。 もうひとつ大切なことは、マッチ・ザ・ベイト。そのときにマダイが一番よく補食しているエサに合わせた擬餌針を選ぶことだ。
春先はカタクチイワシの稚魚であるシラスが湧くシーズンだ。マダイは、シラスも大好物である。だからこの時期には、白っぽいハゲ皮で出来た擬餌針がよい。それも皮をロングカットしたものではなく短めがよい。 関西では、シラスと前後して登場するのがイカナゴ。マダイはこのエサも大好物で、腹一杯食べていることがある。
だから、イカナゴ漁が始まったらサバ皮かオレンジ系の皮が付いた擬餌針にヒットする確率が高い。養殖海苔が収穫期を迎え、切れた海苔が流れるシーズンには、緑色の皮が付いた擬餌針が効果的なのは、マダイに限らずメバルにもいえることだ。 次回は、根魚釣りのエサについて考えてみたい。