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最新攻略コラム

2013年3月28日

小型スピニングリールメンテナンス編

皆さんこんにちは(^-^)
 
ヘッジホッグスタジオ メンテナンスセンターの内田です。
 
今回は、前回に引き続き「チューニング前にメンテナンスありき!」ということで、釣行ごとに必ずやっていただきたいメンテナンス方法についてお話したいと思います。
 
メンテナンス第二弾として、淡水・海水問わず一番ユーザーの多い、小型スピニングリールのメンテナンスについてです。前回お話した、小型ベイトリールと基本は変わりません。(必要でしたらリンクをはって下さい。→ベイトリールのメンテナンスはこちら)基本は、全く同じです。

1.まずは水洗い

最近のほとんどのリールは、水洗いOK機種が多いですが、一昔前のリールや一部の機種は「水洗い不可」のものがありますので取扱説明書やメーカーのカタログ・ホームページで必ず確認してから水洗いをしてください。
 
水洗いOKのリールでも完全防水のリールはありません。ですから、万が一海水やマッディーな淡水が入り込んだ状態のまま放置すると、水分が蒸発し後は塩や異物だけが残ります。これが原因で、俗にいう「ゴリゴリ感」が発生してしまうことが大変多いです。
 
水洗いといっても水没させるような洗い方は厳禁。シャワーで洗うのがベストです。この仕事をしていて、お客様から「冷水で洗うの?温水で洗うの?」とのご質問をよく受けますが、普通に水道水そのままでOKですとお答えしています。もちろん温水でも大丈夫ですが、あまり温度を上げてしまうと、必要な油分を溶かしてしまうことがあります。海水・淡水問わず、フィールドの水温をご想像いただければ、一番わかりやすいと思います。
 
洗い終わったら、表面の水分を拭き取って陰干し。これで外側の清掃は終了。リールが乾いたら注油です。
 
【洗浄時の意外な盲点】
・洗浄前にドラグを目一杯しめる!
・ドボン!水没は絶対にダメ!
・乾燥させるときはドラグゆるゆるにして陰干し!
 
この3点気をつけていただければ、釣行後のメンテナンスの大半が終わったようなものです。

2.オイルとグリスの使い分け

水洗い・乾燥が終わったら、いよいよ注油作業で仕上げ!なんですが、ここでオイルとグリスの使い分けを簡単にご説明しておきたいと思います。
 
大半を金属部品で構成する釣り用のリールには油分が必ず必要です。簡単に言えば、油分で金属表面に皮膜を作って、摩擦を少なくしましょう、ということです。
 
ベアリング・シャフトにはオイル
オイルは粘度が低いため、オイル自体の回転抵抗は小さいです。あらゆる回転速度に対応し、冷却効果も大きくなります。その反面、拡散性が大きく、飛び散ってしまうことが多いので、短い期間で補充してあげることが必要となります。
 
グリスはギヤ・ウォームシャフトなど
グリスは粘度が高いため、グリス自体の回転初期抵抗は大きく、超高速は苦手です。さらに冷却効果もそれほど高くないのですが、拡散性は小さく、比較的長持ちします。また粘度が高いため漏れも少なくなります。
 
以上のことから、皆さんが釣行後にメンテナンスされるときは、注油はオイルのみで十分いけてしまう、ということになります。

3.注油箇所

スプールを取り外し、ウェスやキッチンペーパーでシャフトの汚れをふき取る

シャフトにオイルを1 滴もしくは、グリスをはけで薄く塗布する。どちらにするかは好みですが、あくまで「少量」で十分

ラインローラーは分解洗浄が一番ですが、今回はカンタンにメンテナンスする方法をご紹介します

ラインローラーの溝をブラシや綿棒でクリーニング、あくまでソフトに、指で回転を押さえて行うとやりやすい

ラインローラの隙間にオイルを1 ~ 2 滴、上下の隙間にオイルを注油して、ローラーを回転させてなじませる

メーカーによっては、注油口のある機種がありますが、通常は注油しなくてOK

ベアリング部分にオイルを1 ~ 2 滴たらして、ベアリングになじませる

ハンドルキャップについた汚れを綿棒でクリーニング

ベアリング部分にオイルを1 ~ 2 滴たらして、ベアリングになじませる

ハンドルノブにオイル1 ~ 2 滴

ハンドル軸部分は歯ブラシや綿棒でクリーニング後、グリスをはけで薄く塗る

ハンドルノブキャップを取り外せば、写真部分にも注油可能

※上記手順は、淡水用スピニングリールを考慮した注油例です。ソルト用の場合は使用状況によっては、オイルの代わりにグリス塗布をする場合もあります。
 
すべての注油は、ごくわずかで十分!塗りすぎ・たらしすぎは、かえって機能を損なう場合がありますのでご注意ください。
 
次回は、リールチューニング最新攻略!~オイル考察編~をお送りする予定です。お楽しみに!