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釣魚図鑑

アブラハヤ

コイ目 コイ科

本州各地に生息する淡水魚で、比較的水温の低い河川を好む。雑食性で微生物や水草などを食べる雑食性ではあるが、生息地や環境によって食性は様々である。泳がせ釣りの餌として使われることも多い。産卵期は4月~7月で、旬は秋から春頃であるが、内臓が苦いことから「ニガハヤ」と呼ばれ、食用の魚としては人気がない。ヤマメ釣りの外道として扱われ、嫌われている。数十匹の集団を作って産卵することもある。水温を低めに保った新鮮な水の中であれば飼育することも可能である。至適水温は17~20℃である。

形態

体色は黄褐色で鱗は小さく、体には小さな黒い斑点があり、体側を走る縦帯が特徴的である。尻ビレと背ビレはほぼ同じ位置にある。体表はヌルヌルとしていることから「アブラハヤ」という名前がつけられた。体長は一般的には15cmほどであるが、メスの方がオスよりも大きく成長する。メスは産卵を行う際に砂底に穴を掘るので、そのために口の先が少し反り返っていてヘラのようになっている。見た目はタカハヤやウグイと似る。タカハヤとは縦縞模様の明瞭さで見分けることができ、模様が明瞭な方がアブラハヤで、不明瞭な方がタカハヤである。また、ウグイとは同じような模様を持つが、ウグイは体の下半分が赤くなっているのでその点で区別がつく。

食味

内臓は非常に苦いが、身は可もなく不可もない食味である。大きくならないことも要因となり、好んで食べる地域は無いが、天ぷらや焼き魚にして食べることが多い。骨が非常に柔らかいので丸ごと調理しても気にならない。基本的には加熱処理をしてから食すことが多い。天ぷらや焼き魚の他には、ざっこ蒸しという料理も酒のアテとして最高である。体表がヌルヌルなので、塩もみなどをしてヌメリを落としてから調理をするのが好ましい。アブラハヤは川魚で、寄生虫が生殖していた例は少ないが、寄生虫が生殖している個体も存在されているので、調理する際には要注意である。時には、脳や臓器、眼などに侵入している可能性もある。

釣種

投げ,フライルアーフィッシング

釣場

淡水・川,池・湖沼

生息域

南日本,北日本