全世界の温帯・熱帯地域に分布すし、流れが比較的緩やかな淡水域を好んで生息するため、日本でも全国の川や池、沼、湖で見られる。雑食で水草や貝類、虫、カエルなど、なんでも食べる。生命力は非常に高く、平均して20年程度生きるとされ、魚類の中ではかなりの長寿である。長いものだと約70年ほど生きる。環境適応能力も非常に高いため、汚れた水でも生息することが可能である。野生のコイは深場に生息し動きは早いが、飼育されたものは浅瀬に生息し動きも遅い。小型のコイは2m程ジャンプスことがあるが、基本的にコイはジャンプが苦手である。福島県は有名なコイの産地である。
頭や目が体に対して小さく、口元の2対4本のひげが特徴。体長は一般的に60cm程だが1mを超す大型になるコイもいる。観賞用に改良した個体は「ニシキゴイ」と呼ばれ、国内外で高い値がつくこともある。体高は高いが、野生のものは飼育されているコイに比べてスマートである。口内に歯はないが、咽頭部に歯があり、これらの歯を使って貝類などを噛み砕いて捕食する。コイには胃も存在しない。鱗は黒っぽく縁取られているので、網目模様のように見える。体色は野生のものであれば黒灰色や黒みがかった黄金色であるが、飼育されているようなコイは鑑賞されるために品種改良されて様々な模様を持っているものが多い。
古くから食用の魚として養殖されてきた歴史を持つ歴とした食用魚だが、現在では食生活の変化から食用とされることは年々減少している。淡水魚独特の臭みがあるので、鯉こくや煮物、甘露煮にして食べると美味である。鯉こくはコイのコリコリとした食感を楽しめる。新鮮なコイを捌いて、冷水につけて身を締めたコイの洗いも美味だが、生で食べる際は寄生虫病を発症する恐れがある。胆嚢(苦玉)を潰してしまうと、とてつもない苦味が身にも移ってしまう可能性があるので要注意。中国では一般的な食用魚として流通している。
バスフィッシング,ヘラブナ,コイ
淡水・川,池・湖沼
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