北海道以南の日本各地に分布する海水性のサメで、南シナ海などの温かい海にも生息している。砂地や泥地を好んで、海底にいることが多い。ホシザメは浅瀬に住む比較的小型のサメで、甲殻類を主な餌として捕食している。卵胎生で、妊娠期間のある珍しい魚である。6~8月が排卵ができる時期のため交尾と受精はこの時期に行われる。約10ヶ月間に渡り母体の体内で20~30cmにまで成長した後、生まれる。一度に産む数は、1匹から多くて22匹ともいわれるが、標準的には5~6匹の子ザメを産む。胎盤は持たない。3~4年で成熟し、子供が産めるようになる。
体長は1.5m程度まで成長し、細長い見た目をしている。背に白い斑点があり、ホシザメの名前の由来にもなっている。体色は灰色で、腹面は白い。ドチザメに似た体型で、細長い流線型をしている。第1背びれと第2背びれが離れているのが特徴的であり、第2背びれは比較的尾びれの方に寄って付いている。尾びれは上葉が長く伸び、下葉に比べて発達している。上葉の先は黒くなっている個体が多く見られるが、一概には言えない。また灰色~赤褐色のものも生息しており、比較的模様の有り様は幅広い。
サメの中で最も味が良いとされる。西日本ではよく市場に流れ、安価で取り引きされる。かまぼこやはんぺん等の材料になるほか、新鮮なものは刺し身でも美味しく食べることができる。しかし時間が経ち、鮮度が落ちるとサメ特有のアンモニア臭がでてくる。高級料理のフカヒレとしても食べられる。新鮮なものは触った時に硬く、白い斑点がくっきりしているものは鮮度がよく美味。旬は秋から春と言われているが、通年味に変化はあまりない。旨味に欠けるが、白身で美味。下味をつけて唐揚げにすると食感が生かされて美味しい。その他にも、干物にするとさっぱりとしており、癖がない。コチュジャンや酢味噌をつけて食べるのが一般的。
釣り船,磯,防波堤
内湾,砂地
南日本,北日本,日本海,瀬戸内海,オホーツク海