太平洋沿岸に生息し、個体数は少ない。ウスメバルやトゴットメバルに似る。水深150~300mの岩礁域にすむ。底びき網などの漁や、釣りなどで漁獲される食用魚である。チダイやメバル釣りの外道として扱われることが多い(専門で狙う船も数は少ないが存在はする)。2004年まではカタボシやアカメバルと同種とされていたが、分離された。スーパーなどに並ぶこともほとんどなく、水族館で見かけることも少ない珍しい種類の魚である。値段は比較的高価である。小魚や甲殻類を捕食する小型の肉食魚である。
体色は朱色である。体側には横向きに帯があり、エラ蓋の黒い模様が帯状に長いのも特徴的。カタボシやアカメバルと似るが、ウケウチメバルは下顎は突出しており受け口になっているのでこの点で見分けられる。また、名前の由来はこの特徴からきている。下顎の歯は口を閉じたときに一部が露出している。寸詰まりでコロンとした体型をしている。毒素は含まないが、ウケウチメバルの背ビレの棘は鋭く、数も13本存在するので、背ビレには注意が必要である。体長は25~30cmほど。
個体数が少ないため、「めばる」と扱われることが多いが、味は甘み・旨味ともにあり非常に美味。小さいため三枚におろすと食べられる身が少なくなるので、まるごと料理する定番の煮付けにするのが美味しい。淡白な透明感のある白身でカサゴ系の味に似ている。やや水分が多いが、熱を通すと硬く締まる。ウケグチメバルの身と皮は非常に柔らかくしっとりとして身離れが良い。メバル属はあっさりとした味わいが多い中で、ウケグチメバルは一番脂の乗りがいい魚である。旬は秋から春にかけて。
釣り船,磯,防波堤,ソルトウォータールアーフィッシング
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北日本