成長するにつれ呼称が変化する出世魚の一つ。関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと名前が変わり、関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリと変化する。また、その他にも地域ごとに様々な呼び名がある魚である。日本近海にいるアジ科ブリ属の魚は、ブリ、ヒラマサ、カンパチ、ヒレナガカンパチの4種。ヒラマサやカンパチ、ヒレナガカンパチは広く世界に分布しているが、ブリだけは日本近海にしか生息していない。脂ののりがよイことからあぶらがなまってブリと呼ばれるようになったという説がある。ブリは1年で体長約30cm程度成長するような比較的成長の早い魚であるが、体長が80cmを超えるには、約4年程かかるとされている。幼魚の間は、甲殻類なども食べるが、成長するに釣れアジやイカなどを好んで捕食するようになる。養殖されることも多く、年間を通して日本人に好まれ食される大衆魚である。 春は日本列島に沿って北上し、秋には南下してくる季節回遊魚。琉球列島を除く日本各地に生息しているが養殖も盛ん。釣り堀ではマダイと並ぶメイン魚種である。
大きいものでは体長1.5m程度まで成長するが、普通は体長1m程度まで成長する。体色は背側が少し緑の混じったような青色で、腹側は銀白色である。体はあまり扁平せず紡錘形に近く、外見はヒラマサに似ている。ヒラマサとの見分け方としては、ブリは胸ビレと腹ビレの長さがほぼ同じ点、頭から尾ビレの付け根まで黄色の縞が走る点、口元の形状が角ばっている点や、体に対して顔が大きい点など、これらの点から見分ける事ができる。また、ヒラマサのほうが細長い見た目をしていることも区別するポイントである。
冬の荒海で漁獲される寒ブリが最も美味しいとされる。ブリは漢字で魚へんに「師」と表記され、これは12月頃(師走)に一番脂が乗って美味しいことから、この漢字が当てられるようになったという。ブリの本場、富山県では塩漬けブリや、かぶらずしにされるが、新鮮なものは刺身や、しゃぶしゃぶもおいしい。他にも照り焼き、あら煮、ブリ大根などの料理も美味。比較的安価で市場に並び、年間を通して安定して供給される魚である。天然のブリも養殖のブリも遜色なく美味しい。天然のものは冬は価格が上がるが非常に美味しい。DHAやEPAといったタンパク質を多く含んでおり、健康食としても注目を集めている。またビタミンB2も多く保有しているので、不眠症の方や肥満体型の方にもおすすめできる食材である。
釣り船,磯,防波堤,海釣り公園,釣り堀,筏・カセ,ボート,ソルトウォータールアーフィッシング
外洋,沖合,内湾,砂地,岩礁,防波堤
南日本,北日本,日本海,瀬戸内海,東シナ海